2007年12月29日

二泊三日、にょけのあれこれ~一日目~

 27日から29日まで、息子がスキー教室でお泊りに行きました。その間、私たちも普段いけない場所や出来ないことをしました。今回は一日目、二日目、三日目と三回に分けて記事を書いてみようと思います:-)三日目はいよいよChailaさんへの年末びっくりプレゼント、というかイベントです。喜んでもらえれば幸いですね。

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 まずは初日。朝八時に息子を見送り、さてどうする?という話になりました。そこで前々から言ってみたかった小江戸に行こう!ということになりその足で埼玉県川越市へ。遠いのかと思いきや、大宮で乗り換えればすぐで一時間もしないうちに到着しました。これならもっと早くにくればよかったと思いつつ、小江戸を目指します。小江戸とは、江戸時代に火事が多かったため建物を蔵造りにし、また川を下っていけばそのまま浅草に着いたことで流通があり、江戸の文化を取り入れていったためにそう呼ばれるようになったそうです。今では江戸のあった東京にも見られない当時の町並みが残る場所で、江戸の町もこんな感じだったのだろうかと感じることの出来る数少ない所です。
 
 ここは大きな期待を裏切らない、素晴らしいところでした。電柱も地面に埋められ、景観を悪くしている要素がほとんどありません。もちろん高い建物もなく、四階建てほどの時の鐘がとても大きく感じられました。車が多いのが惜しいな、という感じでしたが、お店も職人の技が楽しめるところばかりで、とてもいい刺激になりました。とくに主人はアニメーションの舞台を細かく設定しているのでこの小江戸はとても参考になったようでした。想像することも大切なのですが、やはり知らないことにはなかなか想像も出来ないので、町の成り立ち、交通網の発展、歴史、日本の伝統技術と勉強になることがばかりでした。川越は戦争の被害も少なかったようでこの景観を残すことが出来たと聞きました。そう思うと戦争で消えていったものは本当にかけがえのないものだったのだなぁと改めて感じました。
 
 小江戸は私たちの観光のペースではとても一日では周りきれるものではありませんでした。範囲はそう広すぎるわけではないのですが、一つ一つの場所が面白くてとうとう一番街だけで終わってしまいました。でもうちから近いこともわかったのでまた来ようと話し、帰ることにしました。その最後の締めくくりに、とても素敵な出会いがありました。行きでは歩かなかった大正浪漫夢通りを歩いて帰ることにしました。その中ほどにある金彩工房ちゃこというお店に立ち寄った際、そこの店主夫妻、そしてお客さんの外国人さんととても仲良くなりました。店主のちゃこさんは着物に金箔を貼る技術を応用し、Tシャツやバッグに装飾を施していました。とても面白かったのが、作務衣を来たいかにも伝統工芸品を作っていそうなご主人ではなく、にこにこ朗らかな奥さんが制作者であったこと。これには驚きました。ちゃこさん曰く、みんなご主人が作ったものと勘違いしている様子を見るのが楽しいとのこと。私たちもまんまとひっかかったのでした。しばらく私はちゃこさんに、旦那さんはご主人にいろいろお話を聞いていると、二人連れの母と娘に見える外国の方が来ました。あとで知ったのですが叔母さんと姪さんだったそうです。はじめはちゃこさんが日本語とジェスチャーで説明していたのですがよく伝わらず、私もほとんど無力なので旦那さんをよんで通訳してもらいました。いや、私は気持ちはとっても話す気満々ですがどうも言語処理能力が低いので、よく困っている外国の人を見つけては旦那さんを引っ張っていってコミュニケーションをとる機会を得るのですが、この時もそのパターンでした。一通り説明を終え、自分たちの話になりました。すると面白いことに、自分たちの活動と共通するところがあり盛り上がりました。名刺を渡して今度メールをもらう約束をして別れました。なんというか、旦那さんに感謝というか、自分でも話したいというか、がんばろうと思いました。

 その後、ちゃこさんが柿の手作り羊羹とゆず茶を振舞ってくれ、しばらく談笑しました。話を聞けば聞くほど、ちゃこさんのあふれる才能に驚くばかり。梵字を書き、仏教画を描き、正円をフリーハンドで描き、京都の有名な金彩氏の元へふらっと修行へいき、レシピなしで子供時代の記憶の中にあるケーキを再現し・・・と聞いても聞いても出てくる面白い話の数々。ただただその前向きなパワーに感心するばかりでした。ちゃこさんは非常に柔軟で直感が生きている人なんでしょう。もうちゃこさんをめぐる運命を感じずにはいられませんでした。たぶん二時間弱はそこにいたような気がします。いよいよ日が暮れ、周りの商店はほとんど閉まったころおいとましました。最後に、次来るときにケーキをご馳走してくれるというありがたい約束をして別れました。ご主人は旦那さんのことをどうも始めてあった気がしないとしきりにおっしゃっていて、なんだかとても嬉しくなりました。こうして書いている今も、もう昔から知っていたような気持ちになります。それほどにご夫婦とも朗らかで、心を開いて接してくれる方でした。

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 今回の川越の旅、本当に心に残るいい経験となりました。景色も人も、また私の価値観をぐっといい方向へ変えてくれました。ここでの経験をよく考えて、今後の自分の生活、活動に反映できたらと思います。

 長くなりましたが最後まで読んでいただいてありがとうございました:-)

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