先日、幼稚園の保護者会があり、そこで一年を振り返ってお母さん方ひとりづつコメントをしていくということがありました。何を話そう、子どもの幼稚園生活を振り返って何か特筆することは?と考えていると、ふと子どもにこれだけは、と思っていたことを思い出しました。それは人見知りをしないように、ということ。
私は幼いときからそれはもう人見知りで、人とコミュニケーションをとるのが非常に苦手でした。よく嫌がらせの対象になることもあり、大人も子どもも基本的には怖かったのです。さらに女の子でありながらも、男の子のように育てられたせいか、女の子のグループにはまったく所属できず、それはさらに人間不信に拍車をかけていきました。それは高校まで続き、高校になってから高校の気質も相まって一番ひどい状態は抜けたものの、それでもまだ苦手な気持ちは大きかったのです。
高校を卒業し、結婚して子どもが生まれてから、この子には人を怖がらない子になってほしいと思いました。私のように人を怖がっていると、ちゃんと友達が出来ず、幼稚園や学校、その他いろいろな場面で楽しむことが出来ないのは人生で得られる大切な経験の損失だと感じていました。ですから、そのためにはまず、幼稚園に入る前からたくさんの人にふれて、母親と二人きりの世界にはしないようにしました。親や親戚や友人に会ってもらったり、積極的に公園や児童館へ出ていきました。特に公園など、他の子どもやお母さんがいるところではまず親の私から、と自分から声をかけたりしました。私はまわりのお母さん方と年が離れていることが多く、最初はとても大変でした。ですが次第にコツをつかみ、なんとか当たり障りなく天気のはなしなど楽しめるようになりました。
そして実際のところ、今はお友達もたくさんで毎日楽しそうに幼稚園に通っています。お休みの日もお出かけに誘ってもらったりしながら、いい思い出を作っています。友達もうまく作れず、毎朝行き渋っていた私とは大違い。本当によかったし、嬉しく思います。私自身も、子どものおかげでなんとか初対面の人とも話せるようになりましたし、すてきなお母さん方に囲まれて、とても楽しい子育てが出来ていると思います。そして以前よりもずっとものごとを伝えることがうまくなったように思います。自分の気持ちを伝えられずにひとりで抱え込むことも、苛立つことも、ほとんどありません。自分の実感としては非常に大きな変化です。
一所懸命育てようとして、こちらの方が成長する機会をもらいました。子どもにありがとうという気持ちでいっぱいです。今も、新たな課題があります。きっと自分一人ではこんなに気づくことも、素直に変わっていこうと思うことも出来なかったんじゃないかと思います。まだまだ、改善できることは努力していきたいです。
・・・と順番が回ってくる間に、そういうことを考えました。
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