2008年2月7日

リテイクにつぐリテイク

 今、お店に出すポストカードを制作していますが、こんな感じでどうだ、と仮カードが出来てから大体商品にしてもいい質になるまで10回以上は修正をしています。仮カードになるまでが一番時間がかかりますが、その後の修正は根気のいる作業。ミリ単位の修正もここで行います。特にここでの修正はレイアウト。絵や写真がどんなに素敵でも、レイアウトがうまくいっていないとその魅力は半減してしまいます。レイアウトがうまくいっていない時はとにかく見ていてもやもやしたり、気持ちが悪い。何か気に入らない・・・って時は大体余白が均等でなかったり、配置がおかしいのです。でもこれは私が毎回気がつくわけではありません。ミスター審美眼(?)ことじっぺいが微妙な修正を指示していくわけです。印刷にかけたものを見せてどう?と聞くとここ余白が正確じゃない、という。実際パソコン上で定規を当ててみると本当に違う。時々自分の裁量で変えて黙って渡してみる。あれ?ずれてるよ、という。今日何でそんななんだ、と聞いたところ、数学やってたから、って答えが。そうか。レイアウトって人間工学の世界ですもんね・・・。Macが美しく感じられ、使いやすいのは人間工学に基づいているからですし(でもやっぱりszとubuntuがどうしても好き)。そういうわけで、レイアウトを気にせずオブジェクト(被写体)ばかり意識してきた私は修行しています。本当にじっぺいさんの指示は厳しくて細かいのですが、楽しいです。直せば直すほど、作品が生き生きしてくるから尚更。そういえば、3DCGの先生も、プチプチアニメの中西さんも、とっても審美眼の厳しい人たち。一緒にいる間にどんどん学ばなきゃ。

 そして、最後に大切な事は「完全を求めない」。平均80点を目指すこと。じゃないと創作が苦になってしまうから。しっかり突き詰めたら、次によりよいものを、って考えて思いきります。根気をもって追求しつつ、執着はしない。難しいけれど、やってみたいと思います。

 ちなみに、ずっと追求し続けて、元の絵がなくなるほど描き込んでいく人がいます。ドイツの画家、ミヒャエル・ゾーヴァ。以前書店で一目惚れして画集を購入しました。途中で誰かが止めて出版に回さないと完成しないんだそう。出版に回しても絵を取り上げない限り描きつづけるから、あの絵ある?って来てももう同じものはないんですって。上のように完全を目指さないと言いつつも、この画家さん大好きです(笑)おそらくこの画家さんにとっては完全を目指さない方が苦なんでしょうね。

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